2009年11月03日

『怪人対名探偵』読了

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 チョーおもしろかったーーー!!!

 と、読み終わる前から書く気でいたくらい面白かったです。この著者のことは全く存じ上げていなかったんですが、あまりにもベタすぎるタイトルに思わず「ジャケ買い」というか(笑)、背表紙の「時計台の磔刑、気球の絞首刑、監禁した美女への拷問…(略)、江戸川乱歩へ捧げる著者畢生の傑作本格ミステリ」という謳い文句に釣られまして、ちょっと見てみたらプロローグが昔懐かしい少年探偵シリーズばりの「です・ます」調で書かれていて、これはもう読むしかあるまいと。

 乱歩は大好きなんですが、大好きと言えるだけの資格があるかというとそれ程にはちゃんと読んでない私…。小学生の頃は明智探偵が出て来るシリーズかなり読んだんですけど、大人向けのものは数作しかまだ読んでないんですよね。なので「もっと乱歩マニアだったら更に楽しめたんだろうな〜」と思ったんですが、むしろ私のような「ライトな乱歩ファン」ぐらいの人が一番楽しめる作品かもしれません。全体としては乱歩へのオマージュ臭バリバリなんですが、それほどマニアマニアしてるわけじゃなく、乱歩な雰囲気をたっぷり味わえるといいますか。


 ちょっとだけネタバレっぽい話をしますと…





 とにかく先の展開が読めないのでかなり面白いんですが、結構グロいシーンが出て来るのでスプラッター苦手な方は要注意ですね。あと、読んでる最中には乱歩というよりむしろ「ドグラ・マグラ」に似たものを強く感じました。「作中作」という感じの書き方が随所に出て来るんですね。なんせ「芦辺拓」という作家や「怪人対名探偵」という小説までもが作品中に出てきます。で、最初のうちは読んでいると混乱して頭がグラグラします(笑)。「このグラグラ感がちゃんと解決されるのか、あるいはドグラマグラみたいに読了後もすっきりしないのか」という観点からも楽しめました(笑)。


 そういえば、解説で喜国雅彦氏が

“怪人”で満たされていた心が、いつのまにか“異性”というやっかいな宇宙人に奪われ始めていたことを。


 という風に、「怪人を忘れてしまった時期(忘れてしまう理由)」を「異性(を意識する時期)」と結びつけて書いておられるんですね。言われてみれば確かにそんなような気がします。そこに因果関係はないんだけれど、むさぼるように少年探偵モノを読みあさっていた時期から、段々読まなくなっていった時期って丁度小学校高学年〜中学校入学の頃と重なるんですよ。そういう人は多いんじゃないかと思います。

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posted by SeireiK at 20:52| Comment(0) | TrackBack(0) | BOOK | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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