そして、楽撮くんの欠点をもう一つ。これはある意味臭いなんかよりもはるかに重要なポイントであるわけですが…「購入に際し連絡(対応)が遅い」ことです。
私がメールフォームから注文したのは今月4日(5日だったかも)で、届いたのは15日でした。お正月明けの注文だった上に連休を挟んだためタイミング的にかなり悪条件が重なっていたかもしれず、普段はもっと早く届くのかもしれません。因みに購入手順は、
・メールフォームから注文
・Ohako.comから確認メールが届く
・メールに返信することで注文確定
・支払いは品物が届いてからでよい
という流れなのですが、メールを返信してもその後「注文確定しました」などのメールは来ません(でした)。結構不安だったので先に支払いを済ませてしまったり、注文がきちんとされているかメールで問い合わせたりしていたら、メールではなく電話で連絡がありました。結局メールでの対応は(最初の確認メール以外)一切無かったので、もしかするとコンピュータのトラブル等でメールを出せない状況が生じていたのかもしれません。…が、これから注文される方は「確認メール以後メールによる連絡は来ない」「届くまでにちょっと日数がかかる」ということを念頭に置いておかれるとよいと思います。
(日数がかかるのはいいんですが、なんせPCサクセスのいや〜な思い出があるのでメール対応が遅いと不安になっちゃうんですよね…)
さて、それでは他社製品と比較しつつ楽撮くんの長所を見ていきましょう。楽撮くんの利点はなんといってもその安さでしょう。タミヤやコクヨのものと比べるとぶっちぎりの安さです。楽撮くんに肉薄するものとしてはロアスのものがありますが、楽撮くんの方がやはり安いです(因みに私の住む地域までの送料は567円でしたので2567円が購入額です。ゆうちょ振込で手数料はゼロ)。問題は、「安物買いの銭失い」にならないかという点です。
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タミヤのものは高いだけあって作りがしっかりしてそうです。背景は布で色は二種類付属。天面も布製でディフューザー代わりになるようです。横面にはディフューザーとして薄いシート状のものが付く模様。高さが変更できるフレームと、そのフレームにクリップライトを取り付け可能なのが最大の特徴でしょうか。大きさは「楽撮くん」よりは大きく、「楽撮さん」よりは小さいです。ただ、定価が約14500円します(安いところを探せば10000円くらい?)。フレームや布の素材がいいものだったりフレームの機構がしっかりした優れたものだからでしょうが、折り畳み可能のミニ撮影ブースに1万円以上出せるかどうか…? タミヤブランドの安心感もありますし。高いと見るか値段相応だと見るかは購入者の求めているレベルによるでしょうね。フレームにライトを取り付けることで前面から光を当てることが出来るのも大きな特徴だと思います。
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コクヨのものは、正直に言って値段的にも機能的にも私には魅力がありません(個人的な意見です)。半円状の外壁は使いづらそうな印象を受けます。外壁全てがディフューザーになるのはいいのですが、クリップライトの取り付けは不可能です。背景は布製で、高いぶん質もいいと思われます。
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ロアスのものはカタチが真四角。値段といいカタチといい楽撮くんのライバルと言えるでしょう。外壁及び背景は布製で、コクヨのものがそのまま四角くなっただけという印象です。
これらに比べて…まず、楽撮くんには折り畳んだ際に移動に便利な「持ち手」がありません。ロアスのものはわかりませんが、タミヤ及びコクヨには持ち手があります。とはいえ、ま、そんなことたいした差ではありません(笑)。収納した状態での耐久度は、タミヤやコクヨは丈夫そうですが、なんせ楽撮くんにはケースが二つあります(笑)。畳んだ状態のまま壁に立てかけておくだけでは(素材がダンボールだけに)すぐ痛みそうですが、ケースにしまっておけば大丈夫かと。ただ、今書いていて気がつきましたが楽撮くんの最大の弱点は「水に弱い」ことですね。水の入ったもの(水槽や金魚鉢、花瓶等)を撮るのには不向きかもしれません。
他の三品は全て外装等が布製でありライトの光をやわらげる効果があるのが特徴ですが、楽撮くんの場合両サイドが板状であるがゆえにアルミホイルを貼付けることでレフとして使える(使えそう)なのがポイント(かも)。何より、クリップライトが取り付けられるのが大きな特徴です。
それ以外に他製品と比較して楽撮くんが劣っている点は、天面がないことでしょうか。まぁ、何度も言うように楽撮くんには梱包時に二重に箱に収められているので、その箱のフタをちょいと上にかぶせてあげれば天面が出来ますし、その天面をくり抜いてトレーシングペーパーでも貼付けておけば天面からの採光は可能です。また、くり抜かずに重しを置けば、フタの端にクリップライトを取り付けて前面上部からライトを当てることも出来そうです(重しを置かないとライトの重みでおそらくフタが落ちる)。
まぁこんなところでしょうか。購入後の個人的な感想としては大満足、「楽撮くん素晴らしいっ! ブラボー!」です。まだ実際使い倒してないので不満は出て来るかもしれませんが、この値段でここまでやってくれればもう何も言うことはないという感じです。ダンボール製ということで「買わずに自作」という選択肢もあるのですが、これだけのクオリティのものを自分で作る手間を考えたら買った方がはるかに安上がりです。よほど「作る事自体が好き」という人なら別ですが、折り目の位置やサイズ等、目的に応じた形状をしたダンボールや白色のダンボールを調達(あるいは白色に塗装)するのはかなり大変です。
また、構造が単純なだけに、背景紙を好みのものに取り替えたりクリップライトを取り付けたりといった応用性・発展性も高いように感じます。「お手軽に、そこそこ本格的な写真を撮りたい」という人には最適な一品だと思います。
これ以上「楽撮くん/楽撮さん」に望むことと言えば…更にミニサイズの「楽撮ちゃん」があるといいかなと思います(笑)。今後出る可能性は薄いですし出たとしても私は多分買いませんが、もう少しミニサイズのブースというのは潜在需要はあるはずなので楽撮くんの売れ行き次第ではもしかして…???(楽撮さんが出たんですからあるいは…)
なお、余談ですが楽撮くんは05年頃Yahoo!オークションで大量に販売されていたようです。オークションでの出品がなくなった後、現在の通販(受注生産)システムに切り替わったのかもしれません。100円で落札されていた(ただし送料は1000円)のをGoogleのキャッシュで発見したんですが、当時この値段で買えた人はまさに勝ち組ですね(笑)。でも現在の価格(2000円+送料)でも相当なお値打ちだと思いますよ。