もう何日も前に読み終わっていたんですが感想まだ書いてませんでした…(汗)。
コレはかなり面白かったです。森氏のこのシリーズでは一番好きな作品かも。最初にタイトルや概要(新刊案内とかで書いてるヤツ)を見た時には、単に舞台設定が模型同好会なだけでそれほど「模型」というものに対して突っ込んで書いてある作品だとは思わなかったんですが、ところがどっこいかなりマニアックに模型を扱っていてビックリ(ただ、今読むと「ときメモ・エヴァ・セーラームーン」という単語に時代を感じますなぁ)。
「人が模型を作る理由」だとか、「模型は(基本的に)男しか作らない理由(#)」だとか、「男が子供の頃の趣味を止めない(傾向にある)理由」だとか、そもそも「模型とはなんぞや」ということにまで踏み込んで書かれてます。以下ほんのちょっとネタバレ的な(内容に触れる)話になりますが…
フィギュアのことを「あんなもんは模型とは言わん」というオッサンが出てきます。フィギュアに限らず、あるジャンルのモデラーが別のジャンルのモデラーに対して否定的見解を示すことは昔からありました。スケールモデラーがアニメモデラーに対して「あんなものはプラモデルじゃない」と言ったりだとか(cf:プラモ狂四郎)。しかし、このオッサンの言うことはそういうニュアンス(単純なフィギュアモデルの否定)とはちょっと違って、この人なりの「模型とは何ぞや」という定義感に基づくものでして、それが面白いんです。興味を持たれた方はぜひ本書をお読みくださいというところですがちょっとだけ言うと、要するに「模型」とは「模形」ではない、ということです。形を模している(だけの)ものは模型ではないのだと。これはなかなか面白い見解でした。
あとは気になった(面白かった)点をいくつか。
今回は金子君大活躍の巻でした。
大御坊というキャラクタが登場するんですが…出てきた瞬間にクリス松村氏を思い浮かべてしまったせいでその後脳内からその映像がどうしても消えず(涙)。もし実写化するなら彼しかいない、絶対。
あと、物語序盤で「ん?これは伏線じゃないのか? 犯人はこいつじゃないのか?」と勘ぐった人がいたんですが、見事に外れました(笑)。
# 大越サンや黒田美礼サンみたいな人もいますけどね…でも一般には女性モデラーはやはり少ないと言えるでしょう。
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